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国立環境研究所
地球環境研究センター
陸域モニタリング推進室

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JapanFluxについて

陸域生態系と大気との間での運動量,エネルギーおよび物質の交換速度(フラックス)に関する研究は長い歴史を持っていますが,1990年代以降,地球規模での炭素循環に及ぼす陸域生態系の役割などの観点から,CO2フラックスに重点を置いた長期にわたる観測研究が様々な生態系において実施されるようになりました。西欧では1996年にEUROFLUX(現在のCarboEurope)プロジェクトが,また米国では1997年にAmeriFluxがスタートし,これらが母体となって世界規模でのフラックス観測ネットワーク(FLUXNET)が設立されました。

アジア地域においても,1999年にFLUXNETの地域ネットワークとしてAsiaFluxが組織され,ワークショップ,トレーニングコースの開催やニュースレターの発行などの活動を続けています。またAsiaFluxの下に国別ネットワークが組織され,中国,韓国に次いで2006年には日本のネットワークであるJapanFluxが設立されました。JapanFluxはフラックス研究に関係した日本の研究機関に所属する研究者のネットワークであり,フラックス観測だけでなく,生態系フィールド調査,生態系モデル,流域水文学,リモートセンシングなどの研究者にも広く門戸を開いています。

JapanFluxの活動

日本の研究者は国内外で多くのフラックス観測サイトを運営し,この分野におけるアジアの研究を先導してきました。関連する研究の中心は,個別サイト(生態系)の炭素収支の定量化や変動特性といった内容から,複数のサイトデータの統合解析,リモートセンシングと融合した広域評価,生態系炭素循環モデルのパラメタライズや検証,多面的(学際的)アプローチによる統合観測(スーパーサイト観測)などの分野に発展しつつあります。JapanFluxでは,このようなフラックス研究の総合化に寄与するため,次の3点について組織的な活動をおこなっています。
  1. 日本の研究者によるフラックス研究の成果を収集・統合し,発信すること
  2. フラックスタワー観測やそれと関連する研究活動の,日本における窓口として機能すること
  3. 研究者間の情報交換と連携を支援し,共同研究の方向性を検討すること
具体的な活動として,関連学会におけるオーガナイズド・セッションの開催や,メーリングリストによる情報交換を実施しています,また2007年にはChinaFLUX(中国),KoFlux(韓国)との共同プロジェクト「東アジア陸上生態系における炭素動態の定量化のための日中韓研究ネットワークの構築 A3:CarboEastAsia」を開始し,東アジアの陸域生態系における炭素動態(光合成によるCO2吸収,呼吸や有機物の分解にともなうCO2放出,土地利用変化や火災によるCO2放出など)を定量化し,将来の環境変動に対する応答を広域的に予測することのできるモデルを構築することを目的とする先端的な統合研究を実施しています。さらに,日本長期生態学研究ネットワーク JaLTERと連携し,共同研究などの活動を進めています。